交配・実生「種まき」

むらさき園が「原種同士の交配」にこだわる理由

むらさき園では、エケベリアの交配において「原種×原種」の組み合わせを多く採用しています。このこだわりには、いくつかの明確な理由があります。

交配の血筋を明確にするため

エケベリアの交配苗をお客様にお届けする際、その血筋がはっきりと分かることを大切にしています。例えば、「ラウイ×コロラータ」という交配苗があったとき、その親となる原種の特徴を知っていれば、子株の成長過程や将来の姿をイメージしやすくなります。

また、実生苗は同じ組み合わせでも個体ごとに違いが出るため、選択の幅が広がります。お客様自身が好みの交配苗を選び、さらに次の世代の交配親として活用できるようにすることで、育種の楽しみをより深めてもらいたいと考えています。

交配のショートカットとして

エケベリアの交配は奥深く、目指す姿にたどり着くまでに何世代もの交配を重ねる必要があります。むらさき園では、第一段階となる「原種×原種」の交配を行い、お客様がその先の交配に使いやすい状態の苗を提供したいと考えています。

例えば、単に「かわいいエケベリアを作りたい」という方だけでなく、「エッジの赤い個体を作りたい」「葉の厚みを出したい」など具体的な目標を持つ方にとっても、交配のスタート地点を明確にできることは大きなメリットとなります。

交配苗を選ぶ楽しみを提供する

同じ「ラウイ×コロラータ」の実生苗でも、葉の厚み、エッジの発色、ロゼットの形など個体差があります。この個体差こそが実生苗の魅力であり、お客様にとって「交配苗を選ぶ楽しみ」につながるのです。

むらさき園では、この選択の自由を提供するためにも、親の血統が分かる交配を大切にしています。

他の交配を否定するものではない

むらさき園の園主・風間自身も、韓国苗のように交配親の詳細が不明な苗を使った交配を楽しむことがあります。また、交配の親を明かさずに命名するケースもあるでしょう。

交配にはさまざまなアプローチがあり、何が正解ということはありません。ただ、むらさき園が提供する交配苗のラインナップの中では、「原種×原種」を中心に据え、一つのこだわりとして確立していきたいと考えています。

むらさき園のこだわり

エケベリアの交配には無限の可能性があります。その中で、むらさき園では「血統が分かる交配」「次世代に繋げやすい交配」「個体選択の楽しみを提供する交配」を軸に、原種同士の交配に力を入れています。

交配の楽しさをより多くの方に感じてもらい、新たな美しいエケベリアが生まれるきっかけになれば それがむらさき園の願いです。

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