
エケベリアは秋から冬にかけて赤やオレンジに紅葉する美しい多肉植物ですが、「よく紅葉する株」と「あまり紅葉しない株」があります。
これは、「遺伝の違い」と「育て方(環境)の違い」が関係しています。
特に、**原種(野生のエケベリア)**は、同じ種類でも個体ごとに紅葉のしやすさが違うことがあります。
今回は、エケベリアが紅葉する理由や、紅葉しやすくするコツを分かりやすく解説します!
1. エケベリアが紅葉する仕組み
エケベリアが紅葉するのは、**「アントシアニン」**という赤や紫の色素が増えるからです。
この色素は、以下の条件で増えます。
紅葉しやすい条件
✅ 日光をたくさん浴びる → 太陽の光を受けると、アントシアニンが作られやすい
✅ 寒暖差がある → 昼は暖かく、夜は寒いと紅葉しやすい
✅ 水を控えめにする → 乾燥するとストレスで紅葉が進む
逆に、日光が足りない・気温が高い・水をたくさんあげると、紅葉しにくくなります。
2. 紅葉しやすい株としにくい株がある理由(遺伝の違い)
エケベリアは品種ごとに「紅葉しやすいタイプ」と「紅葉しにくいタイプ」があります。
これは、植物の持っている「遺伝子(生まれつきの特徴)」の違いによるものです。
(1) 品種ごとの違い
✅ 紅葉しやすい品種 → 「エケベリア・ヒアリナ」「エケベリア・チワワエンシスイエコラ」 など
✅ 紅葉しにくい品種 → 「エケベリア・ラウイ」「エケベリア・リラシナ」 など
紅葉しやすい品種は、アントシアニンを作る力が強く、環境の影響を受けやすいです。
逆に紅葉しにくい品種は、色素を作る遺伝子が弱いため、日光や寒さに当ててもあまり色が変わりません。
(2) 原種(野生種)の個体差
エケベリアには「原種(野生のままの種類)」と「園芸種(人が交配して作った品種)」があります。
原種のエケベリアは、同じ種類でも株ごとに紅葉のしやすさが違うことがよくあります。
例えば、エケベリア・ヒアリナ(原種)の中でも、紅葉する株とあまり紅葉しない株があります。
これは、同じ種類でも生まれつきの遺伝子が少しずつ違うからです。
一方、園芸種(交配された品種)は、人が「紅葉しやすい株」を選んで育てているので、紅葉が安定しやすくなっています。
3. 紅葉を引き出すための育て方
紅葉しやすいエケベリアでも、育て方が違うと発色に差が出ます。
紅葉をしっかり楽しみたいなら、以下のポイントをおさえましょう!
(1) 日光をたっぷり当てる
☀ 1日5~6時間以上の直射日光が理想
☀ 室内なら「窓際+植物育成ライト」を活用
☀ 日照不足だと紅葉せず緑のままになる
(2) 気温差をつける
🌡 昼は暖かく、夜は冷える環境がベスト(昼20℃/夜10℃以下)
🌡 秋~冬は屋外管理が理想(霜や凍結はNG)
🌡 室内管理なら夜は窓際で冷やすと◎
(3) 水を控えめにする
💧 秋~冬は水やりを減らし、土が完全に乾いてから与える
💧 水をあげすぎると、成長が優先されて紅葉しにくくなる
(4) 風通しをよくする
🍃 蒸れやすい環境だと紅葉が進みにくい
🍃 風通しの良い場所で管理し、時々外の空気に当てる
4. まとめ
エケベリアが紅葉するかどうかは、「遺伝の違い」と「育て方(環境)の違い」で決まります。
✅ 遺伝の違い → 品種や個体によって、紅葉しやすい株としにくい株がある
✅ 環境の違い → 日光・寒暖差・水やりの工夫で、紅葉を引き出せる
特に、原種のエケベリアは個体差が大きいため、同じ品種でも紅葉する株としない株があることを覚えておくとよいでしょう。
紅葉しやすい品種を選び、適切な環境を作れば、より美しい紅葉を楽しむことができます!
あなたのエケベリアが美しく色づくように、ぜひ育て方を工夫してみてくださいね!